虫歯の進行
虫歯(う蝕・うしょく)は、ストレプトコッカス・ミュータンス菌によって引き起こされる歯の病気です。虫歯は進行度合いによって、C1~C4に分類されます。C3やC4の段階になると、歯根の先の炎症を起こした部分に膿がたまります。ときには、この膿の中の細菌や毒素が、血液などに感染し、血管をとおって全身に運ばれます。その結果、関節炎やリウマチ性疾患、腎炎、心臓病、血液疾患、皮膚病などの病気を引き起こすことがあります。
たかが虫歯一本と侮ってはいけません。虫歯になったら早めに適切な治療を受け、早期発見・早期治療を心がけてください。虫歯菌とみがき残しの汚れがある限り、再び虫歯になる恐れがあります。予防のためにも、しっかりとした歯磨きと定期的な検診が不可欠です。
C1
歯の一番外側のエナメル質が侵された状態。痛みなどの自覚症状はありません。歯の表面にツヤがなく、ときに薄い茶褐色になります。
C2
虫歯が象牙質まで達し穴があいている状態。冷たい物、熱い物、甘い物、酸っぱい物によって痛みを感じます。茶褐色や黒っぽくなります。
C3
歯髄まで侵され大きな穴があいた状態。冷たい物や熱い物がしみたり、ズキズキと刺すような特有の痛みがあります。
C4
歯肉から上の部分(歯冠)はほとんどなくなり、根(歯根)だけが残された状態。普通は抜歯になり、痛みはなくなり、神経は完全に死んでいます。